拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
結局飲み会も終盤になる時間だが、牧野くんは菅原さんの隣から動かず、私のところに戻ってくることはなかった。その間小島君がずっと相手をしてくれて退屈することがなかったのが救いだった。
「そろそろお開きかな。佐多さんこの後どうする?」
牧野くんはどうするのだろう・・・と一瞬考えるが、この調子だと菅原さんと間違いなく二次会に行くだろう。一緒にいても私は気まずいだけだし、このまま帰ろう。小島君にも二次会にはいかないことを告げてから席を立つ。
牧野くんは相変わらず菅原さんと話し込んでいて割り込むのも気が引けるが、一言声かけてから帰るべきだろう。
後ろから牧野くんの背中をトンと叩くと、めずらしく赤い顔をした牧野くんが振り向き、おう、と機嫌良さそうに言った。
「私、そろそろ帰るね」
「え?マジで。今何時?」
20時ちょっと過ぎたところだ。時間的にとても遅いってわけではないけど、2次会に行く元気は既にない。
「佐多さん、二次会行かないの?私たち行くつもりなんだけど。一緒に行こうよ」
私たち・・・か。そう思い牧野くんの顔を見るが、牧野くんは私を誘うわけでもなく無言のままだ。引き留めてはくれないんっだな・・と、半ば不貞腐れた気分になり、ううん、と首を横に振った。
「じゃあ、またね」
そういって踵を返すと、牧野くんが慌てて立ち上がり、私の腕を掴んだ。
「一人で帰るの?誰かと一緒?」
「・・・一人だけど。なんで?」
「いや、あの人と盛り上がってたみただから、飲みなおすのかな、と思って」
牧野くんの視線を辿って振り向くと、小島君がいたので、ああ、小島君が私を相手にしてくれていた様子を見ていたんだな、と納得した。だが二人で飲みなおすなんてとんだ誤解だ。
「そんなわけないじゃん。一人で帰るから。牧野くんはごゆっくり。じゃね」
牧野くんの腕を振りほどき、今度こそ歩きだす。
お店を出て、30秒ほど歩いたところで一旦立ち止まる。
もしかして、もしかしてだけど、ひょっとしたら追いかけてくれるかも・・・・と期待して振り向いたが、牧野くんが追いかけてくることはなかった。
何だか泣きそうだ・・・。
このまま帰る気にもならず、どうしようか、と悩んだ末、一人でゲームセンターに行くことにする。
凄いにぎやかだ。
「そろそろお開きかな。佐多さんこの後どうする?」
牧野くんはどうするのだろう・・・と一瞬考えるが、この調子だと菅原さんと間違いなく二次会に行くだろう。一緒にいても私は気まずいだけだし、このまま帰ろう。小島君にも二次会にはいかないことを告げてから席を立つ。
牧野くんは相変わらず菅原さんと話し込んでいて割り込むのも気が引けるが、一言声かけてから帰るべきだろう。
後ろから牧野くんの背中をトンと叩くと、めずらしく赤い顔をした牧野くんが振り向き、おう、と機嫌良さそうに言った。
「私、そろそろ帰るね」
「え?マジで。今何時?」
20時ちょっと過ぎたところだ。時間的にとても遅いってわけではないけど、2次会に行く元気は既にない。
「佐多さん、二次会行かないの?私たち行くつもりなんだけど。一緒に行こうよ」
私たち・・・か。そう思い牧野くんの顔を見るが、牧野くんは私を誘うわけでもなく無言のままだ。引き留めてはくれないんっだな・・と、半ば不貞腐れた気分になり、ううん、と首を横に振った。
「じゃあ、またね」
そういって踵を返すと、牧野くんが慌てて立ち上がり、私の腕を掴んだ。
「一人で帰るの?誰かと一緒?」
「・・・一人だけど。なんで?」
「いや、あの人と盛り上がってたみただから、飲みなおすのかな、と思って」
牧野くんの視線を辿って振り向くと、小島君がいたので、ああ、小島君が私を相手にしてくれていた様子を見ていたんだな、と納得した。だが二人で飲みなおすなんてとんだ誤解だ。
「そんなわけないじゃん。一人で帰るから。牧野くんはごゆっくり。じゃね」
牧野くんの腕を振りほどき、今度こそ歩きだす。
お店を出て、30秒ほど歩いたところで一旦立ち止まる。
もしかして、もしかしてだけど、ひょっとしたら追いかけてくれるかも・・・・と期待して振り向いたが、牧野くんが追いかけてくることはなかった。
何だか泣きそうだ・・・。
このまま帰る気にもならず、どうしようか、と悩んだ末、一人でゲームセンターに行くことにする。
凄いにぎやかだ。