拗らせ片想い~理系女子の恋愛模様
恥ずかしい話、ゲームセンターに来るのは生まれて初めてだった。別に避けてたわけではなかったが、今まで来る機会がなかった。初めての経験で楽しくてしょうがない。
それから3つほど一緒にゲームをしたあと、ゲームセンターを出た。

大学時代に友達とご飯に行くこともあれば、飲み会だってそこそこ参加していた。しかし、今日みたいに短い時間でスカッとできる遊び方を知らなかったので、牧野君のことを尊敬すらしてしまった。
一緒にいるだけで楽しいなんて、初めての感覚だ。

一緒に研修センターまで帰りながら、途中でコンビニに寄ったり、公園のベンチで休んだり、のんびりと帰った。じゃあ、またね。とエントランスで別れて部屋に帰る。

お風呂に行こうと支度をしていると、部屋がノックされて、採用面談のときに一緒だった西田和美が訪ねてきた。

「満里子、もうお風呂に行った?」

「これから行くところ」

ちょうど和美が声をかけてくれてよかった。一緒に二人でお風呂に向かい、お互い状況を話す。
各部屋にも小さなお風呂がついているのだが、この研修センターには結構立派なスパがついていて、かなり人気だ。
25時までは自由に入ることができるため、ほとんどの人はスパを利用している。

「やっぱりクラスで一緒に行動することが多いよね」

「そうだね。飲んでばっかり」

「カラオケとか行かないの?」

「最初はごはんも食べたいから皆で居酒屋さん行くからさ。カラオケ行くとしてもその後なんだよね。課題いつやってるのかな」

「ついこの前まで学生だったんだもん。みんな体力あるよね」

どこのクラスも似たり寄ったりのようだ。
ただ、あと残り2週間の研修は、配属先ごとに分かれてのグループワークになるため、課題が大変になってくると聞いている。あまり飲んでいる暇がなくなるかもしれない。

「満里子といつも一緒にいる、牧野君だっけ?大学が一緒だったんだっけ?」

「そうなの。学部が違うから校舎も違うんだけどね。週末、同じ大学出身者の同期会やるって言ってた」

「へぇ。結構いるんだ?」

「10人くらいだと思うけどね。全員の学部は聞いてないからわからないけど、バラバラだと思う」

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