40歳88キロの私が、クールな天才医師と最高の溺愛家族を作るまで

懺悔

彼女のためだと、自分が選択した店に連れて行く。
彼女が好きだろうと、自分が選択した食事を食べさせる。
俺が選んだタイミングで、彼女に自分の想いをぶつけた。
そして、おそらく彼女の初めてのキスを……自分が選択したタイミングで奪った。

全部全部、自分の感情に任せた選択の結果。
彼女の想いが自分に追いつくのを待っている余裕なんて微塵もなかった。
彼女に、自分を正しい形で選択させるゆとりを与えなかった。

それに……。
俺は過去の選択の決着をつけないまま、未来へ進もうとした。
都合良く、忘れられるかもしれないと、思ってしまった。

だからだろう。
俺にこの試練が降りかかったのは、自業自得だったのかもしれない。

それでも、許されるなら俺は……彼女に俺を選んでもらいたい。
その為にできることは、何だってするから。
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