宝物 番外編付き
片山文具
朝、会社の最寄り駅を出たところで 後ろから駆け寄ってきた隼人君。

「お〜い!くるみ! おはよう!!
同じ電車だったんだな!」

「あ、隼人君。おはようございます!」


私は、栗原 くるみ 23歳

片山文具という会社で文房具のデザイナーとして働いている。
隣を歩いているのは幼なじみの山田 隼人君。 

以前住んでいた家の二軒お隣りのお兄さん。
小さい頃は良く遊んでくれたし、小学生の頃は登校班が同じでお世話になっていた。


でも、高校生の頃や大学生の頃に駅で会っても隼人君は、彼女と一緒だったりするから声を掛けなくなった。

私が入社してからは、良く同じ電車になり会社の最寄り駅が同じなので、会えば私の会社まで一緒に歩いて行く。

隼人君の会社は、私の会社から更に3つ先のビルだから…
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