悪役令嬢ですが、なぜか婚約者に溺愛されていて断罪されません!


道を譲ってからそんなことを考えていたわたくしには、挨拶をして通り過ぎていったサラ様達が言っていた言葉を聴き逃していた。



――レティシア様って、とっても思いやりのある方ですよね。わたくしなんかがお近付きになるなんて恐れ多いですが、憧れですわ――。



そして、次のイベントは意外とすぐにやってくる。


わたくしが侯爵令嬢として定期的に開いているお茶会だ。


色々な爵位のご令嬢を招いて、ちょっとしたおしゃべりをする。高位貴族の令嬢として、派閥を作る為だ。


そこでわたくしは、お茶会のイベントがあったことも思い出し、サラ様にも招待状を送る。


たしか、サラ様に出すお菓子を他の人より少なくするというものだったはず。

さすがに毒を盛ったりなど危険なことなどはしない。


全く出さないというのは招いた側として出来ないので、あくまでも少しだけ出して他の人より劣っていると思わせるためだ。

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