同期に恋してしまったら~友達からはじまる恋ってありますか?~
「やだし。逃さねー。」

「や…ダメ…お願い…」

奈桜の顔が見る見る青ざめて…
あまりにも必死そうだったので、俺は思わず手の力を緩めた…

そしたらそのすきに奈緒桜は俺の手をスルリとかわし…
そして…
道の脇の木の下までダッシュすると、その場所にうずくまって、

え?
吐いてる…?

え?
ちょ…

「おい!」

俺は奈桜のとこまでダッシュした。

「どうしたんだよ。」

奈桜の背中に思わず手を置いた。

「なぁ。奈桜…ちゃんと病院行ったのか?おまえ…」

「土曜日行く。」

ようやく吐き終えたらしい奈桜は死にそうに弱々しい声で言った。

「は?土曜日じゃ遅いだろ!今すぐ連れてってやるから来い!」

なんならお姫様抱っこでもなんでもしてやるくらいのつもりだった。

絶対何がなんでも連れて行かなきゃ。
こんなんで奈桜死んだら…どうしたらいいんだよ?

「待って。ちがうの。」

「は?死んだらどーすんだよ?」

「……ちゃん…」

「え?」

あまりにか細い声で何言ったのかわからない。

「赤ちゃん…」

「は?」

どういう意味だ?

「できたの…」


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