僕等はきっと、満たされない。

ハァハァハァハァ…



初めてとか

嘘とか

どーでもよかった



誰でもよかったのかな





私を抱いてるのは

あの人じゃない



あの人じゃなかったら

みんな同じなのかもしれない



きっと彼も

私じゃなくてもいい



ハァハァハァ…ハァハァハァ…



あの人と違う

あの人しか知らなかった私



「あ…」



「晴さん、大丈夫ですか?」



「ん…」



ハァハァ…ハァハァ…



重なる肌

混ざり合う吐息

不器用に私に触れる彼の指


違和感を感じる



「宙くん…」



あの人の名前じゃない名前



この先に続く言葉は何だろう

好き…でもなくて

もちろん

愛してる…でもない



「宙くん…気持ちいいよ…」



ハァハァハァハァ…



あの人の温もりを最後に感じたのは

いつだっけ?



「オレも…あ…

あの…
オレ、慣れてなくて…

ゴム、用意してなかった」



もぉ…酎ハイ買っといてくれたんだから

ゴムも買うでしょ!



そっちが大事だよ!

男のマナーでしょ!



さっき正座してる時間あったら

コンビニ走ってよ!



「私、1個あるかも…」



ポーチを開けたら1個あった

いつも持ち歩いてた


いつのだろう?

大丈夫かな?



「つけるね」



「あ、ありがと…」



もしかして

慣れてないんじゃなくて

初めから付ける気なかった?



そーゆー無責任な男いるよね

この人もそぉなの?



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