僕等はきっと、満たされない。
「晴さん、気持ちよくなかったでしょ」
息を整えながら宙くんが言った
「んー…大丈夫だよ…」
何が大丈夫なんだろ?
「どこが気持ちいいか、教えてよ
オレだけ気持ちよくなったら
なんか、悪い…」
そう言って彼は
また私に触れてきた
ただ自分がもう1回ヤリたいだけ?
もう1回?
え!ゴムないでしょ!
「宙くん、もぉゴムないよ」
「うん、オレは大丈夫…」
大丈夫って何が大丈夫なの?
また大きくなってるよ
細いのに筋肉質な身体が
また私に重なった
首元の汗が光った
若いね
汗かくくらい
何かに夢中になったのはいつだったかな
抱かれながら
宙くんの肩を舐めたら
薄い塩味と微かに檸檬の味がした
「晴さん…」
私の中を触る宙くんの手が緩んだ
ん?
宙くん?
宙くんて、まつ毛長いんだ…
整った眉毛
好きな形かも…
綺麗な顔してる
って、寝てない?
「晴…」
私を触りながら宙くんは
眠りについた
おやすみ…
イケメンは寝てもイケメン
宙くん
気持ちよかったんだ
私の中で気持ちよくなった宙くんが
なんだか愛おしく見えた
晴…
宙くん
私も気持ちよかったよ
宙くんの気持ちが
気持ちよかった
眠かったのに
自分のことだけじゃなくて
私のこと考えてくれたんだ
宙くんに抱きついて
私も目を閉じた
晴…
あの人だったらな…
もっと気持ちよかったのに
ダメだな
私
やっぱり
忘れられない