愛してしまったので離婚してください
「検査結果ですね。お待ちください。」
病院の診察室。雅は今日は私の隣に常にいてくれている。
5日前の検査結果がすべて出ていることを確認して、その結果を聞きに来た。
検査を受けた日に、どんな結果であろうと覚悟を決めようと思っていた。
次に病院に来るときにはちゃんと覚悟を決めて、ちゃんと事実を認めて向き合えるようにと思っていた。

でも、5日間ではそんな覚悟できるはずもなく、組織検査をした部分の痛みが和らいでいくごとに、結果を聞く日が近くなることに恐怖を感じていた。

もしも雅がそばにいてくれなかったら、不安と恐怖でどうにかなっていたかもしれない。

診察室の椅子に座り、医師や看護師が検査結果を用意するのを待つ間も、不安で全身が震えていた。
「大丈夫」
何度も何度も雅はそう言ってくれた。
私を力強く見つめ返し、手を握ってくれている。
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