桜色の歌と君。
歌い終わって、宮野くんの言葉を待つように床に視線を落とす。

沈黙が続き、不安になって横を向いて、私は固まった。

宮野くんの瞳に涙が浮かんでいたから。

「雪みたいだね。」

「え?」

その言葉が何を指しているのかわからずにいると、優しく微笑んで、宮野くんは言葉を続けた。
「花咲さんの歌声。透明で、優しくて、消えてしまいそう。でも、」

宮野くんは一度言葉を切る。

目を細めて、温かな笑顔が浮かんだその表情に、目も心もすっかり奪われていた。

「凛としていて、すごく綺麗だ。」

その言葉が、頭の中で甘く響く。

うれしすぎて、どうにかなりそうだった。

踊るように音を立てる心臓を抑えつけ、何とか平静を装う。

「ありがとう。」

そう返した声は誤魔化しようのないくらいに浮ついていて、わかりやすく喜びが滲んでいた。
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