キャラメル頭の君と、1ヶ月の同居ラブ。
え……どゆこと?


家の前で、インターフォンを押していたのは、6日前この家から荷物をまとめて出ていったはずの蒼だった。


何か前にもこんなことがあったような……


「クスクス……あの……そろそろ入っても良い?」


蒼も思い出したみたいで、震える声であの時のセリフをなぞるようにして、ドアの向こうからそう言った。


からかわれた……!


恥ずかしくて、赤い顔のままドアを開ける。


「蒼、どうしたの? 忘れ物?」


「綾音に会いに来たんだよ。昨日まではまだギリギリ我慢できたんだけど、学校もないし、2日も会えないなんてムリ。綾音。俺とデートしよう?」

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