キャラメル頭の君と、1ヶ月の同居ラブ。
「だから、ご褒美に今週の土曜、俺と出掛けてよ。俺、ここに戻ってきてから、1度も出掛けて無いんだ。1人で行くのも寂しいし……」               
                   
                    
「小嶋くんは?」          
                   
                   
小嶋くんというのはクラスメートの1人で、蒼が転校してきたときも女子と一緒になって騒いでいたクラス1のお調子者。     
                   
                 
そんな彼と仲良しになったことは、蒼の隣の席の私も知っている。         
                   
                    
「ん~。小嶋もいいけど、俺は綾音と行きたいんだ」                 
                  
「じゃあ日曜日は料理を教えてあげる。カレーにしよう。お昼、一緒に作ろ」      
                  
                   
私がいいと言ってくれた蒼に、料理のご褒美にと話していたこともあって、ついそんな言葉が口をついて出た。          
                    
                   
蒼は、ここに来て1回目の土曜日も日曜日も私と家で過ごしていた。

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