幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「……葉月さんとの関係のこと?」

「え?」

「有村さんが落ち込んでいる理由」



思わず隣を見ると南條くんは私の目をとらえていた。

その目は全てを見透かしているようで。

私は南條くんに、話を聞いてほしいと思った。

南條くんの言葉に静かにうなずく私。



「琴音ちゃんが、無理して笑っている気がして……」

「うん」

「親友なのに、その理由をハッキリ聞くことができない私がいて」



言葉がすらすらと溢れてくる。

今まで、南條くんにも誰にも相談できないと思っていたこと。

そんな話を南條くんは静かに聞いてくれる。

だから、私も全てを話したくなってしまう。


琴音ちゃんとの接し方が分からなくなっていること。

本当は今まで通りに話したいこと。

その為には本気でぶつかり合いたいこと。



「でも、そんなことをしたら、今の琴音ちゃんは私から離れていきそうな気がして」



勇気が出せない。


そう言うと、南條くんは立ち上がった。
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