幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
住んでいる世界が違う。

そう、痛感させられた。


今までも街中のポスターとかは見たことある。

だけど、これからの生活のことを考えると少し怖くなった。


私は2人のサポートをするために選ばれたんだ。

2人の夢や笑顔を消してはいけない。

守らなきゃいけないんだ。


……責任重大。

私の行動がきっかけで2人を芸能界引退へ導いてしまうことだってある。


あのとき。

春原さんの要求を簡単に飲み込んでしまった自分に言ってやりたいよ……。


手が震える。

私は外の景色を見るのをやめ、膝の上に置いてある手をじっと見つめた。
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