幼なじみの双子アイドルの推しが私なんてありえない!
「着きましたよ」

「え、あっ!」



いつのまにか寝ていたらしい。

運転手のマネージャーさんに起こされて、ハッとする。


ハッとしたのもつかの間。

唯斗くんと春馬くんが車のドアを開けて乗り込んでくる勢いで、私を見ているじゃないですか。

突然の2人の登場に驚いて声も出せないでいると、春馬くんが車のシートに膝を置いた。


なんか近い!

距離が近いんだって!



「美羽ちゃん、おはよ」

「お、おはようございます……」

「なんでメッセージ無視したの?」

「えっ、無視してな……、」



あ、無視したわ。

返信しようとしたけれど、内容がムカついたので返信しなかったんだ。


どうやって春馬くんを納得させようか。


今にも襲い掛かります。

そんな雰囲気をかもしだしている春馬くん。

まあ、私相手に襲うことは間違ってもないと思うけど。

なんか自分で言って悲しくなってきた。


それより。

春馬くんを納得させる方法……。


えっと、最初は。
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