隣の住人。
女の子は、私の姿が目に入らないんだろうか。
早くいなくなってほしい。
けど、その願いは一向に届かなかった。
未だに、女の子と謙人は話に夢中で嫌気が差すばかりだった。
気分は最悪。
私は、トイレにも行きたかったし…何も言わずにその場を立ち去った。
謙人に対して、色々思うことはある。
彼女と紹介したなら、それを突き通してほしい。
あんたは彼女がいるし、私には彼氏がいる…
お互い、平和でいこうよって感じ。
トイレに行った帰り道に寄り道をしながら帰っていたら、知らない男の人に話しかけられた。
一瞬怖かったけど…
冷静に無視し続けたら諦めて去って行った。
一安心。
連れ去る人じゃなくてよかった。
もちろん、この場を1人で歩いている事に恐怖を感じないわけではない。
むしろ怖いけど…投げやりになっていた。
もう、どうなってもいいのかも…
謙人は女の子と話に夢中で、私がいない事さえ気づいていない気がする…