隣の住人。




一緒にいても、特に話すことはないけど…いないと寂しい存在。




学校に行く時が一番寂しくて…

謙人に抱きつくと強く抱きしめてくれた。



多分、今が1番お互いを求め合う時期ではあると今までの経験上思う。





けど、その時期を楽しんでみる。

謙人の匂いがいい感じで、眠くなる…






「寝るの?」

『寝ない』

「絶対寝るやつじゃん」


と、

謙人は抱きしめてくれていた腕を緩めた。





これだけでも寂しいと思うのは私だけ?

あの日を栄えに頭がおかしくなってるみたい。





黙って、謙人から離れて化粧をしていると「ふてくされてるの?」と顔を覗き込んできた。




『何で?』

「無言だから」




数週間しか一緒にいないけど、何で見破られてるんだろう…


恐ろしい。

そんな、わかりやすいのかな。






『学校行きたくない』

「それは知らん」

『謙人といたい』

「俺の事を避けてたやつが?」




イタいところをつかれて、私は黙って謙人に背を向けて化粧を続けた。



後ろにいる謙人は笑っていた。

私も、我慢していたけど耐えられなくて笑ってしまった。








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