隣の住人。
20-




玄関を開けて『ただいま』と言うと「おかえり」と言ってママが出迎えてくれた。




同時に謙人とも初対面した。




「いつもお世話になってます。」

「いつもありがとう。ひなの母です」と、挨拶した。





パパは仕事中でいなかったから、夕方会えるかな。




私が実家に帰ってきた時のルーティンを伝授した。

さっそく、じぃじとばぁばの部屋に行って顔を出した。






『ただいま』

「ひな、帰ってきたの?おかえり」




じぃじはベッドに座っていた。

その横にばぁばもいて、相変わらず元気で良かった。




じぃじは半年前に病気を宣告されたことを知ってからはたまに電話をしてたりしてたけど…会ったのは久しぶりだった。





更に痩せた気がする。

でも、顔色は良くて一安心だった。



私はじぃじの隣に座って、謙人とばぁばは畳に座っていた。






『彼氏連れてきた。謙人』

「こんにちは」

「ひなの男か?ひなのことよろしくな」

「はい、もちろんです」

「いつまでいるの?」と、ばぁばが話した。




『3日かな』

「今回も短いのね、どこかに連れてってあげるの?」

『優香たちのところくらいかな』

「そういえば、この間未来が来てくれたわよ」

『子ども大きくなってた?』

「一歳半だって」





じぃじは耳が遠くて、ばぁばと私の話は聞いていない様子で急に「謙人くん?ちゃんと食べなさいよ」と言っていた。




謙人も「あ、はい」と言って笑っていた。





ばぁばとじぃじに謙人を会わせる事ができて、大満足の私。

あとは気が早いかもしれないけど…孫を見せられたらいいな。




なんて、思った。




謙人を見たらちょうど目が合って…考えていたことが生々しくて、恥ずかしくなって目を逸らせた。



結婚の話はよくするけど…子どもの話はした事がない。

気を遣って話さないだけなのもしれないけど、いつかは。






リビングに行ったら、ママがご飯を作ってくれていた。

実家に帰ってきたと思わせてくれる匂いで最高だった。




隣には謙人もいて、幸せに浸っていた。






『いただきます』

「ありがとうございます。いただきます」

「ゆっくり召し上がって」





一口目から「うまい!」と言って喜んでいた謙人。

ママも嬉しそうだった。





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