隣の住人。




陣痛はそんな甘いものじゃなかった。



謙人が少し早く帰ってきてくれて、痛みが来るたびに背中をさすってくれていた。




段々と痛みが激しくなる一方だった。




私は無痛分娩を希望していたから…本陣痛になる前に病院に移動して痛みを取ってもらった。




点滴をしたら、まぁあぁ楽になった。



お水を飲んだり、体制を変えたり…常に謙人は隣にいて手を握ってくれていたから心強かった。





『明日ママ来るから、迎えに行ってくれる?』

「気にしなくていいよ」






明日はちょうど予定日だったし、ママ達が来るということで謙人も仕事をお休みしてくれていたからちょうどよかった。




何もかもがいい時に陣痛が起きて良かったかも。

少しずつ、痛みは取れたけど…体のだるさはあった。







何とか頑張って、私は生きています。

無痛じゃなかったら、恐ろしかった。




お昼過ぎから始まった陣痛は、次の日の朝方まで続いて最後の方は体力切れして死んでいたけど…やっと顔を見せてくれた。




元気に泣いてくれた赤ちゃん。

力いっぱい泣いてて、声を聞いたら安心して号泣した。




立ち会いしてくれた謙人も泣いていたけど、泣かない人がいるんだろうか。






「お疲れ」

『謙人もお疲れさま〜』






最後まで手を握ってくれててほんとにありがたかった。

ほんとに心強かった。





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