すずくんが課題です
翌日。すずくん宅へ突撃し、ドアが開いた瞬間、まるでこの世の終わりのようなすずくんと対面。なぜ知ってるかというと――。




すずくんに100回目の住所教えてください攻撃を仕掛けたところ、全敗し灰になっていたところを、いお先輩がこそっと教えてくれたのだ。



「ハイこれ」

「え?」

「すずちゃんのことなら俺にどうぞお姫さま」



天使か、天使なんかあんた。胸キュンするのはすずくんだけと決めているのに、不覚にもキュン死してしまった瞬間である。


朝から騒がれても迷惑だと判断したのか、家の中へ上げてくれた。客間に案内されすぐに尋問される。


「教えたのは庵だな」

「えへ」

「あいつ後でしめてやる。で、今日はこんな朝早くなんの用?」

「実は宿題で書いたレポート見てほしくて! おかしいところあったら教えてほしいの」

「宿題?」

「好きなもの調べてね、まとめるの」

「……はあ。もういいかせ」



このまま居座りそうだと思ったのか、またしても判断は早かった。

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