ネトゲ女子は社長の求愛を拒む《宮ノ入シリーズ②》
「色目を使われた覚えはないな」

若菜ちゃんが驚いて、その声の主を見て声を張り上げた。

「やっ……八木沢さんっ!!」

爽やかな笑顔で突然、八木沢社長が現れた。
うわあ。
明らかに段違いのイケメン。
着ているものも、身に付けているものも、並ぶとその差は歴然だった。
これは強い(確信)

「有里さん。今日、食事の約束をしていたと思うんだけど?」

「えっ」

そんなはずは。
あれ?したっけ?

「それじゃあ、失礼しようか。そうだ。これ、有里さんの食事代にどうぞ」

テーブルに一万円札が何枚もひらひらと宙を舞った。
唖然とした顔で全員、なにも言えずに見ていた。
自然な流れで、肩を抱くと店から出た。
運転手付きの車が待っており、車に乗ると、やっと我に返った。

「あの、食事の約束ってしてました?」
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