ネトゲ女子は社長の求愛を拒む《宮ノ入シリーズ②》
「お付き合いしましょう」
だから、この仕事量だったのか……。
最初に言ってくれれば、いいのに。
帰る用意をして、駐車場に行くと、すでに運転手さんが待機しているらしく、車が止まっていた。
「何食べたいんだ?」
「お寿司です。回らないやつ」
「お前、ちょっとの遠慮もないな」
がちゃ、とドアが自動で開き、車に乗ると、誰かが乗っていて、その人影がナイフを突きつけた。
「久しぶりね、直真」
きつい香水の匂いがした。
後部座席に女の人が乗っていた。
「物騒な挨拶だな」
よく見ると、運転手さんが違う。
「もちろん、一緒に来てくれるわよね?」
私の顔にナイフを突きつけたまま、言った。
「ああ」
諦めたように車に乗った。
「悪いな。有里」
「どさくさに紛れて呼び捨てにしないでください」
「いいだろ。別に」
怖いくらいに冷静過ぎる。
この人、どれだけ場数踏んでるんだろう。
それにしても―――元恋人っぽい。圭吾兄ちゃんが言っていた女の人のタイプによく似ていた。
はあ……。
だから言ったでしょ!!
恨まれすぎなんだってば!もうー!
だから、この仕事量だったのか……。
最初に言ってくれれば、いいのに。
帰る用意をして、駐車場に行くと、すでに運転手さんが待機しているらしく、車が止まっていた。
「何食べたいんだ?」
「お寿司です。回らないやつ」
「お前、ちょっとの遠慮もないな」
がちゃ、とドアが自動で開き、車に乗ると、誰かが乗っていて、その人影がナイフを突きつけた。
「久しぶりね、直真」
きつい香水の匂いがした。
後部座席に女の人が乗っていた。
「物騒な挨拶だな」
よく見ると、運転手さんが違う。
「もちろん、一緒に来てくれるわよね?」
私の顔にナイフを突きつけたまま、言った。
「ああ」
諦めたように車に乗った。
「悪いな。有里」
「どさくさに紛れて呼び捨てにしないでください」
「いいだろ。別に」
怖いくらいに冷静過ぎる。
この人、どれだけ場数踏んでるんだろう。
それにしても―――元恋人っぽい。圭吾兄ちゃんが言っていた女の人のタイプによく似ていた。
はあ……。
だから言ったでしょ!!
恨まれすぎなんだってば!もうー!