confused me

-頭のおかしい部下-

「......」


「......」


「......あの」


私の部下は頭がおかしい。
無言で執務室に乗り込んでは、無言の圧をかける。


「......僕の優里を脅したって?」


「は、はは...」


優里という女のことになると、この子はものすごく変わる。

人格というよりは、人自体が変わる。

本当に別人なのだ。


「......」


「......」


そして、彼の圧に負ける。
...きっと彼の方がボスだろう。

圧のかけ方は、ボスのそれだ。


「すいませんでした...」


「次僕の優里に近づいたら殺すから」


そう言って彼は執務室から出ていく。
...使いやすい部下ではあるが、頭がおかしいのもまた考えものだ。
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