魔法の恋の行方・7日目の恋(シリーズ5 ダリウスとリセ)
エピローグ・アラステアの山荘・出会いのはじまり
<エピローグ・アラステアの山荘>
リセは
アラステアの山荘の客用寝室で、
終日トロトロ眠っていた。
ダリウスの乳母だったという
老婦人が、身の回りの世話をしてくれた。
目を開けると、
ベッドサイドのテーブルに
マスターキーが置いてある。
リセはそれを見ると・・
少し安心して、また眠りについた。
朝と晩に、
ダリウスは様子を見にきてくれたようだ。
時折、
リセがうっすらと目を開けると、
ダリウスがベッド脇のソファーで
本を読んでいる姿が見えた。
立ち去る時は必ず、リセの頬の傷に唇を触れた。
10日目の朝、リセは目を開けた。
横を見ると、
やはりベッドサイドテーブルに
マスターキーがそのまま置いてあった。
シナモンクッキーの包みも一緒に。
ダリウスはこれから来るのだろうか・・・
カタン
扉が開いて、ダリウスがベッドに近づいてきた。
そしていつものように、
リセの頬の傷に唇を触れた。
その時
リセの腕が、ダリウスの首に絡んだ。
「目覚めたのか・・」
リセは目を開けて・・
ダリウスを、その瞳を見た。
黄金の瞳は、少し細められ、
優しく揺れている。
「もう、一人ではありません」
リセは小さな声で言ったが、
ダリウスは何も答えず、リセを強く抱きしめた。
それぞれの
別々だった欠片が、
合わさった瞬間だった。
おわり
リセは
アラステアの山荘の客用寝室で、
終日トロトロ眠っていた。
ダリウスの乳母だったという
老婦人が、身の回りの世話をしてくれた。
目を開けると、
ベッドサイドのテーブルに
マスターキーが置いてある。
リセはそれを見ると・・
少し安心して、また眠りについた。
朝と晩に、
ダリウスは様子を見にきてくれたようだ。
時折、
リセがうっすらと目を開けると、
ダリウスがベッド脇のソファーで
本を読んでいる姿が見えた。
立ち去る時は必ず、リセの頬の傷に唇を触れた。
10日目の朝、リセは目を開けた。
横を見ると、
やはりベッドサイドテーブルに
マスターキーがそのまま置いてあった。
シナモンクッキーの包みも一緒に。
ダリウスはこれから来るのだろうか・・・
カタン
扉が開いて、ダリウスがベッドに近づいてきた。
そしていつものように、
リセの頬の傷に唇を触れた。
その時
リセの腕が、ダリウスの首に絡んだ。
「目覚めたのか・・」
リセは目を開けて・・
ダリウスを、その瞳を見た。
黄金の瞳は、少し細められ、
優しく揺れている。
「もう、一人ではありません」
リセは小さな声で言ったが、
ダリウスは何も答えず、リセを強く抱きしめた。
それぞれの
別々だった欠片が、
合わさった瞬間だった。
おわり