社長はお隣の幼馴染を溺愛している《宮ノ入シリーズ④》
こんなにも真剣に、私を追う要人は初めてだ。
でも、私は――
「要人さん! 志茉さんとどこへ行ってらしたの!?」
甲高い女性の声に、ハッとして、要人の手から逃げようとした。
でも、要人は私から手を離さなかった。
「要人……」
お隣の大きなお屋敷から出てきたのは、仁礼木のおばさんだった。
要人の母親で、昔から、私が要人と関わることを特に嫌がっていた。
おばさんは夜だというのに、どこかへでかけるのか、派手な服装をしている。
赤と黄の大きな花柄模様が入った黒地のワンピースとショール、腕には金のブレスレット。
高いヒールの靴が硬い音を鳴らす。
「どこって、食事だけど?」
要人が答えると、おばさんはヒステリックに声を張り上げた。
「要人さん、わかっているの!? あなた、宮ノ入会長からわざわざお嬢さんを紹介していただいたのよ! 向こうのお嬢さんだって、要人さんを気に入ってくださってるのに!」
「お見合いの話は、きちんと断ってある」
要人は車のドアを閉め、おばさんと私の間に立つ。
でも、私は――
「要人さん! 志茉さんとどこへ行ってらしたの!?」
甲高い女性の声に、ハッとして、要人の手から逃げようとした。
でも、要人は私から手を離さなかった。
「要人……」
お隣の大きなお屋敷から出てきたのは、仁礼木のおばさんだった。
要人の母親で、昔から、私が要人と関わることを特に嫌がっていた。
おばさんは夜だというのに、どこかへでかけるのか、派手な服装をしている。
赤と黄の大きな花柄模様が入った黒地のワンピースとショール、腕には金のブレスレット。
高いヒールの靴が硬い音を鳴らす。
「どこって、食事だけど?」
要人が答えると、おばさんはヒステリックに声を張り上げた。
「要人さん、わかっているの!? あなた、宮ノ入会長からわざわざお嬢さんを紹介していただいたのよ! 向こうのお嬢さんだって、要人さんを気に入ってくださってるのに!」
「お見合いの話は、きちんと断ってある」
要人は車のドアを閉め、おばさんと私の間に立つ。