世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果



 清谷は総一郎とあかりの距離感に困惑したままぺこりと頭を下げ、隼也は安定の手土産を渡す。
 二人はあかりが怒っていることを予想していたので、ちょっと不思議だった。



「さ、こっちに来て座ってて。……あれ? 清谷くんとそっちの……」
「金井です」
「金井くん、二人ともシャワー浴びてきてくれたの? うちで浴びてくれても全然良かったのに」
「あ゛っ」
「……そ、そうっすか」



 唇を尖らせ、少しだけ不満顔をしたあかりは本人無自覚だがあざと可愛かった。
 現に清谷は胸を抑え呻いているし、隼也は顔を赤くして視線を彷徨わせる。総一郎は不機嫌になった。



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