ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。


「うん。ありがとう白井さん」


お風呂が終わったら、次に入る人に声をかけるのは当然のことなのに。


わざわざそんな些細なことにもお礼を言う織くんに、さらにキュンとしてしまう。


織くんに「ありがとう」と言われるなら、私はずっと、織くんのお風呂タイムが来たらドアをノックするよ。


顔だけじゃない、性格もド王子さますぎるから、織くんって沼なんだ。


一緒に住んでみてさらにときめいてしょうがない。


「いえとんでもない…………あ!それとっ」


織くんの、ありがとうスマイルパワーで記憶が飛びかけて、危うく伝えそびれるところだった。


着替えを準備しようと部屋の中に戻ろうとしたはずの織くんが「ん?」とわざわざ部屋の外に出てきてくれる。


うわぁん。


私とちゃんと話そうとしてくれるその体勢が嬉しすぎて、泣いてしまいそう。

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