ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。
「うま!」
「はっ?!俺、1本だけって言ったよな!?」
「チョコが溶けかけてくっついてたんだよ!しょーがねー!」
「くっそ……」
「うわぁ、山口くん口悪い〜」
と思わず声が出る。
しゅーちゃんは私の友達。
しゅーちゃん側に立つに決まっている。
女子に『クソ』とか論外だ。
「はぁん?お前のダチが──」
「ねぇ、みんなー!優しい山口がお菓子食べていいってよ〜!」
しゅーちゃんは、不機嫌な山口くんにおかまいなしに、めぐちゃんたちやほかの女子グループにもそう声をかけ出して。
みんなが目を輝かせながら一気にこちらにやって来た。
「はっ?!ちょ、三上!おめぇまじっ」
「ほんと?」
「山口太っ腹〜」
「好きになる。嘘だけど」
とめぐちゃんとちーちゃんやほかのグループの女子たち。
「優しいね、山口くんっ!惚れちゃった!嘘だけど。あ、これももらうね!」
しゅーちゃんはどさくさに紛れてそういうと、さらに別のお菓子を山口くんから取って食べ出した。