ひとつ屋根の下、憧れモテ王子は甘い愛を制御できない。
「な、なんで織くんがうちらのクラスのぞいてるの」
「てか、初花のこと呼んでる?!」
思ってもみなかった展開に、固まったまま動けない。
そこには正真正銘、みんなの王子さまである織くんの姿。
ジッと見ていたら、教室を見渡していた彼とバチッと視線が絡んだ。
「え、なんかこっちくるよ!」
と騒ぐしゅーちゃんがバシバシと私の肩を叩く。
な、な、なんで、織くん、こっちに向かって歩いてくるの?!
どうしよう、私、何かした?!
「白井さん」
「は、は、はいっ……」
私の席の前に立つ織くんが、優しく私の名前を呼ぶ。
クラス中。
ううん、教室の外からも何事かとたくさんの人が集まってしまっている。
こうなるのも無理はない。
だって、織くんが自分から女子に、ていうか人に話しかけているって言うのが珍しすぎることだというのは、
織くんファンである私もよーーく知っている。