片思いウエディング~夫の不倫で!?離婚しましたが、コロナ禍で再婚して赤ちゃんを授かりました~
長身の彼が私の前で片膝を折って跪く。

「澪、俺と結婚して下さい・・・」
私と彼はもう夫婦。美沙だって生まれた。
なのに、彼は私にプロポーズする。

「私達はもう結婚してますよ」と突っ込みを入れたいけど、私がずっと待ち望んだ夢。
私は彼からプロポーズを受け、結婚するのが夢だった。



彼が私の目の前でその夢を再現してくれた。

「澪…ボーッとしてないで…返事をくれないか?」

跪いている圭斗さんは、嬉しくてボーッとしている私にイラつくような声で返事の催促をして来た。

「え、あ…謹んでお受け致します…私の方こそよろしく。圭斗さん」

私は差し伸べる彼の手に手を重ねた。

彼は私の手を優しく掴んで立ち上がった。
幾つも歳を重ねてオジサンになったけど、圭斗さんはいつまでも私の貴公子(プリンス)


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