バリキャリ課長の年上彼女は、一途な彼に翻弄される
「赤星さん、どうしてここに?」
「接待がありまして、奥で飲んでいたんですよ。今日は一段とお綺麗ですね」
はっ、慣れないことして、色気を全快に出していたから。
私は首元のシャツを萎めて
「ちょ、ちょっと、会社の諸事情で色々とありまして」
「そうですか。色々大変なんですね」
何だろう、赤星さん、ちょっと怒ってる?

「赤星さん、接待で何かありましたか?少し、怒ってますか?」
「そう見えますか?実は凄くいらいらしていまして」
「赤星さんでもいらいらすることって、あるんですね」
「そうですね、きっと嫉妬だと思います」
嫉妬?何か人と比べられたのかな・・・

「緑川さん、時間があったら1杯だけ付き合ってもらえませんか?」
「そうですね、私も美味しく飲み直したいので、ご一緒に」

赤星さんはしばらく黙っていたけど、カクテルを一気に飲んだ後に
「さっき横に座っていた人、彼氏ですか?緑川さんの手を握ってましたね」
普通に話してるけど、いつもと声のトーンが違う。
「いえ、正確に言えば握られかけた、でしょうか」
私は苦笑いしながらカクテルを口にした。
「それに、見たことがないような緑川さんでしたし」
そりゃそうですよ。
目一杯演技しましたから・・・
「詳しくは言えないですけど、ちょっと懲らしめてました」
赤星さんは目を丸くしていた。
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