バリキャリ課長の年上彼女は、一途な彼に翻弄される
会議室の電気を落とし、プロジェクターに資料が写し出され、赤星さんから今度の計画と流れについて簡単に説明があった。

その後、それぞれが担当する項目の説明が始まった。
「では、ここで15分間休憩に入ります」
皆、席を立ち始めた。
「景山くん、少しだけ、今いい?今までのところ、さっと話しておきたくて」
「大丈夫です。お願いします」
私は景山くんに気になったところやポイントを説明しようと思い、休憩を後に話をした。

「景山くん、ここはね・・・」
資料を見ながら、気づいたことは、声が周りに聞こえないように体を寄せて、景山くんに説明した。
「部長がいるから大丈夫だけど、会社全体の流れの中で、人事的な目線も持って、アンテナを張らないとね」
「わかりました。あ、例えばこことかは・・・」
「そうね、ここは・・・」

10分ほど、景山くんと話をして
「じゃあ、続きは次の話とまとめて、後で話するね。5分は休憩しようか」
「ありがとうございます。これで次の会議内容も把握しやすくなります」
「うん、じゃあ、私、ちょっと席外すね」

会議室を出ると
「緑川さん」
顔を上げると、声をかけてきたのは赤星さんだった。
少し顔が引きつっているように見える。
「赤星さん、お疲れ様です。プレゼンの説明、凄く分かりやすかったですよ」
< 25 / 89 >

この作品をシェア

pagetop