バリキャリ課長の年上彼女は、一途な彼に翻弄される
★会社での緑川さんの姿~拓真★

プロジェクトに緑川さんも参加することを聞いて、嬉しくてたまらなかった。
プレゼンも何度も頭にたたき込み、僕の仕事ぶりを見てもらいたい。

説明している間、薄暗い中に見える緑川さんを見ると、頭が真っ白になりそうなので、見ないようにして、プレゼンをやり遂げた。

休憩時間に入って、緑川さんに近づこうとしたら、景山さんと体を寄せ合って、資料を見ながら、話をしていた。

上司と部下、当然の姿に、胸がざわつく。
でも、あんなに近い距離で話ができる関係性って、本当に上司と部下の関係だけなのか?
勝手に色々な考えが浮かんでくる。

部下だから仕方ない、そう言い聞かせても、自分との距離はほど遠いことに、嫉妬の気持ちが湧き出て来る。
見るのも辛く、席を外し、会議室に戻る時に緑川さんに会った。
景山さんを嬉しそうに褒めている緑川さんを見ていると、嫉妬心に苛まれる。
ダメだ、仕事に私情を持ち込んじゃいけない。
午後からの会議は、緑川さん達の方を見ず、会議に集中した。
それでも、2人の話す姿が視野に入り、自然と目が向かった。
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