絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!

第3話


 聖獣が保護されてからというもの、私はガーネとベラに手伝ってもらいながら薬を作っては、足繁く聖獣の元へと通った。

「エリーちゃん。あの聖獣、目を覚ましたよ」

 そんな知らせを聞いたのは、アルマ薬店でお手伝いをしているときだ。聖騎士団の団員さんのひとりが、わざわざ私に教えに来てくれたのだ。
 あんまりにも頻繁に聖獣の施設を訪れていたので、私が聖獣を気にかけているのは聖騎士団の中でちょっとした噂になっているらしい。

「本当?」

 私は薬棚を整理する手を止めて、呆然と聞き返す。

 今日も学校からここに来てすぐにお薬を持って会いに行ったけれど、聖獣は目を瞑ってじっとしたままだった。あの後に、目を覚まして起き上がった?

「さっき、獣舎に世話をしに行ったら、目を覚ましていたんだ」

 団員さんの言葉を理解して、胸の内に嬉しさが溢れるのを感じた。

(会いに行かなきゃ!)
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