絶体絶命の聖女候補、幼女薬師になってもふもふと聖騎士団をお助けします!
「せっかくだから、着替えていく? それ、ちょっとサイズが合っていないし」

 女性が今買ったばかりのワンピースのうち一着を手にして、イラリオさんに尋ねる。

「そうだな。それがいいかもしれない」

 イラリオさんも頷いた。実は、今私が着ている服は私を保護することになったときにイラリオさんが急遽用意してくれた服で、サイズが合っていなかった。

 促されるままに早速今日買ったうちの一着に着替えると、女性とイラリオさんが「可愛い」と大袈裟に褒めてくれる。

「えへへっ」

 私も一応は乙女の端くれ。可愛い格好をさせてもらって褒められると、なんだかんだ言って嬉しい。

「ありがとうごじゃいます」
「どういたしまして」

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