海と空の狭間で……
何かされるんじゃないか__


恐怖に身体を強ばらせた私の頭を撫でたお兄ちゃん。


意外な行動に顔を見上げた。


ズキン__


そこに居たのは、凄く苦しそうな表情を浮かべたお兄ちゃんだ。


こんな表情を見るのは、私がひとりぼっちになってしまった時以来。


「お、お兄ちゃん。大丈夫?」
「アスナ……。
空って奴には何もしないから、転校しないか__」


私に、彼氏が出来るのがそんなに嫌なんだろうか。



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