色づいて、濁り、落ちていく
「ありがとうございましたぁ」
それからワンピースを購入し、店員が買った商品を出入口まで持ってくれ、それを受け取り外に出た。

「あとは?」
「もう一ヶ所、行きたい所があります」


「━━美冬、ただいま」
「おかえりなさい、氷河さん」
「……///美冬」
「はい」
「可愛い///」
「え…///」
「その服、見たことない。
凄く可愛いね!
……ねぇ、キスしたい…」
玄関で微笑み迎える美冬に近づき、両手で頬を包み込んだ氷河が額と額をくっつけて囁いた。

「はい?」
ここにいる誰もが驚愕している。

「わ、若!」
金藤が声をかけた。
「は?何?今、美冬以外を見たくない。
言ったはずだ。もう美冬は僕の恋人。
だからずっと、美冬しか見ないって!」
「そうゆうことは、部屋でなさってください!」
「は?愛し合ってる恋人同士がキスをするのに、場所って関係あるの?
セックスなら、わかるよ?
美冬の綺麗な身体を見せたくないし。まぁまだ僕も身体見たことないけど…絶対綺麗なはずだし。
でもキスは僕が美冬にするんだから、関係ないよね?」
そう言った氷河は、美冬の口唇を数回なぞった。

あ…キスされる!
と思った美冬は、咄嗟に顔を背けた。
「は?今…拒んだ?
美冬、今僕を拒んだよね?」
「え…これは…恥ずかしくて…皆さんの前では嫌です!」
「どうして?
もう僕達は愛し合ってるのに、どうして拒むの?
意味がわからない」

「ご、ごめんなさい…こうゆうことは、お部屋で二人でしたいです…///」
消え入りそうな声で言った美冬だった。
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