冷徹弁護士の独占欲にママとベビーは抗えない【極上悪魔なスパダリシリーズ】
彼女に完落ち Side彬
七緒に出会ってから少し変だ。

今まで女と付き合ったことがないとは言わないが、愛をささやくなんて行為をした覚えがない。

どちらかというと相手が俺にのめり込む感じで、デートのあと別れた瞬間にもう会いたいとか、スマホを手にしてつい電話番号を表示してしまうとか、そんな経験一度もなかった。

でも、七緒は違う。

ちょっとした用でメッセージを送ったり、七緒からなにかしらの連絡が入ると、なんとか会えるように画策したりしている自分がいるのだ。

これまでは、デートも素っ気なかったに違いない。

デートコースなんていつも適当で行き当たりばったり。
会話も弾んでいたとは言い難い。

そのうち、女のほうが耐えられなくなって離れていくパターンばかり。

かといって、別れたダメージもまったくなく、淡々と仕事をこなす毎日だった。


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