溺愛ウエディング~最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない~
裕美はピアノ二ストの夢を叶える為に、音楽の都・ウィーンの名だたる音大に留学した。

それから四年・・・
彼女にも恋人が出来たコトは俺宛てに送られて来たエアメールで知った。
互いに好きな人が居るんだ。
当然、許婚の話も無しだろうと安心しきっていた。

俺との結婚を進めたい…
恋人と別れたと言うコトか?

「裕美にも恋人が居たはずなのに…俺との結婚の話を進めたいと言っているそうだ…」

「そうですか…」

眼鏡の奥の七海の瞳が涙に潤んでいた。

「そんな悲しい顔するな…俺は裕美と結婚しない…俺は出来ることなら、七海と結婚したい」

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