溺愛ウエディング～最後の夜に授かった赤ちゃんは社長の子、もう二度離さない～

公園の遊具でも遊び、午後三時を回った。


「わーい…何だか…僕にもパパができたみたい」

「俺もパパになった気分だよ…今日はマジでありがと…奏多君」

私と奏弥さんは奏多を間に挟んで手を繋ぎ合い、公園の遊歩道を歩き、舗道へと出て、信号が青になるのを待った。

彼の本音はきっと自分の子供が欲しいのに違いない。

「奏ちゃんは僕の本当のパパにはなれないの？」

「それは…無理だな…俺には遥がいるから…まぁ…中東の国なら一夫多妻制だから…もう一人妻を娶るコトは出来るけど…日本は一人しか奥さん貰えないから…」

「ダメなの？？」

「奏多！？」

「だって…僕のパパになったら、毎日サッカー教えて貰えるもん」

「毎日は無理だ…俺の仕事は忙しい仕事だから…」