GET BACK TOGETHER
だってもし光輝が私を見ても、さっぱり気付かなかったら?

私にフラれたことに腹を立てていたら?

なんて余計なことばかりを考えてしまい、覚悟を決めてきたはずなのに足が全く動いてくれない。


「何?折角ここまできたのに、引っ込み思案の絵麻ちゃんに戻っちゃうの?」

「……」

「臆病な絵麻ちゃんに戻っちゃうの?」

「……」


そう私は弱い。

臆病で弱い。

だからあの時も逃げた。


「もう、何のために私が行くって言ってあげたと――「絵麻」


背中から聞こえてきた低い声。

耳に心地よく届く懐かしい声。


勢いよく声のする方へ振り向くと、そこにはやっぱり……


「光輝……」


目の前にはずっと会いたかった光輝が。
< 15 / 481 >

この作品をシェア

pagetop