GET BACK TOGETHER
「彼女に呼ばれた」

不安が襲ってきた俺の口からは彼女が出てきた。

精一杯の強がり。

「お金は払っとくし、まだ時間があるから絵麻はゆっくりして。じゃあ行くわ」

「あーー……!」


いつも引き止めたりしない絵麻が、俺を引き止めた。

もしかして、鞄に入っているプレゼントを渡すため?


「何?」

俺は期待している自分を抑えながら絵麻を見つめる。


言ってよ。

俺の思ってる通りだって。

そしたら俺も素直になれる気がするーー……


「……何でもない」


だが絵麻の答えは違ったもの。

俺の心は一気に冷めていく。


「じゃあ」

「うん……じゃあ……」

俺は踵を返して歩き出した。
< 324 / 481 >

この作品をシェア

pagetop