GET BACK TOGETHER
「絵麻、きっと苦しいのは絵麻だけじゃないよ」

「……」

「それを分かって」

「……」


前田と榊原は二時間絵麻が出てくるか粘ってくれたが、絵麻は出てきてくれなかった。
また来ると言って二人は帰っていった。




九日目。
いつも部屋は基本無音。
静か過ぎるのもいけないのかなと思った俺は音楽を流すことにした。

テレビをYouTubeに繋ぎ、適当に明るそうな流行の音楽を流した。
絵麻は全くテレビを観ていないけれど。




十日目。
やっぱり動かないのもいけないと思い、絵麻を強引に腕を引っ張って家から出して公園に向かう。
まだまだ寒いせいもあって遊んでいる子供もいない。
その方が絵麻が突然叫びだしたりするから良いけれど。

短いけれど並木道もある。
葉が全然付いていなくて寒そうな木々を眺めながら、俺は絵麻の手を引っ張ってその道を歩く。
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