GET BACK TOGETHER
そして消す勇気が出なくて、電話帳に残ったままの光輝のアドレスも思いきって消した。

成人式も仮病を使って行かなかった。

光輝とデートしたことがある場所にも近付かなかった。


すると少しずつ負の感情が心から消えていった。

私の友達は光輝と繋がる人は居ないから、これでもう断ち切れた。

そう思ったのに……


暫くするとまた苦痛と恐怖が戻ってきた。

光輝を失った苦痛、そして光輝が完全に誰かのモノになる恐怖。

それに加えて、寂しさと孤独までもが追加されて。

短くした髪も伸び始めて、長くなっていく髪を見たらまた光輝を思い出しまった。

あの時、無くなったのは光輝だけだった。


私の心には光輝がずっと居着いていることに気付くと段々、

あの優しいキス、
あの手、
あの声、

光輝の全てが恋しくなって。


苦しすぎて身体は痩せて、裏切られて彼を自分から手放したのに、別れてから何故手放してしまったのだと後悔までし始めてしまうほど、彼への想いだけは消えてくれなかった。

私には光輝がもう私の一部になっていた。

失ってから貴方は私にとってこんなにも大切な人だって気付かされたの……。
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