GET BACK TOGETHER
『ピロリン』

その時、部屋に携帯の着信音が鳴り響いた。

どうやら光輝のメールのようだ。

光輝はジーンズのポケットから携帯を出して眺めた後、言った。

「もうすぐ帰らないと。彼女が会いたいって言ってるから」


え。


私と過ごしているのに、光輝は携帯画面を見ながら簡単に残酷な言葉を吐き出した。
私は固まるしかない。


「後ろからしてあげる。時間が無いから早く俺をイカせてね」

そして笑顔で平気で吐き捨てた。


酷い男。

そう思うのに、私は後ろを向いて光輝へとお尻を突き出す。


それでも光輝が欲しい。

貴方に溺れきってるから。


私は貴方の言いなり。

私は貴方が私を手放せなくなるように従順に従うだけ。


それに貴方が私に入っている時だけは私のモノだから。


光輝は私の中で達すると、息も切れ切れの私からすり抜けてベッドから下り、服を直し始めた。

興奮が冷めない私はベッドの上で横たわりながら光輝を見ていた。

こんな光輝を見るのは二回目。

寂しさと虚しさが私を襲ってきた。

昔は余韻に浸るようにずっと抱きしめてくれたのに……と。


「お金置いとく」

光輝はもう行くようでお金を私の目の前に置いた。
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