相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
「高木先生!!」

「あ…遥先生…」

「奏弥さんは??」

「一番奥の処置室のベットで寝ている…過労と軽い熱中症だ…産婦人科医局とセンターの方には連絡を入れて置いた…今は大人しく寝ている。半日は絶対に安静だから…ベットに磔ておいてくれ。遥先生」
「分かりました…ありがとう御座います…」

私は奏弥さんが眠るベットに急いだ。

彼はスクラブ姿でベットに仰向けに横たわり、大人しく眠っていた。

仕事は激務、食べるモノも食べてないし、睡眠もしっかりと取れていない。

栄養剤の点滴の雫がゆっくりと落ちていくのを見つめ、彼の寝顔を見た。


「!?」

瞼が動き、彼は目を開けた。

「起きたの?」

「遥?此処は何処?」

「救命の処置室よ…」

「えぇ~っ!?」

カラダを起こそうとする奏弥さんを制してベットに縫い留める。

「こんなトコで…寝てる暇は…」

「…高木先生から半日は絶対安静でベットから出すなと言われました…」
「そう言われても…」

「担当医の言葉には従ってください…奏弥さん」

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