相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
「俺の何処が気に入らないのか…結香を責めたぞ…」

「…フラれて逆切れしたのか…」


「…俺をフッた女なんて…今まで居なかった…そりゃまぁ―・・・あの時の俺は女遊びが激しかったけど‥結香と上手くいけば…他の女とは手を切ろうと思っていた。
俺は本気で結香に惚れていたんだ」

「・・・顔中にキスマーク付けながら言っても…全く説得力ないぞ…兄貴」

兄貴は頬に付けられたキスマークに触れ、バツの悪そうな表情を浮かべた。


「…だから…俺を頼り、助けを求めて泣いていた結香を…全力で守ってやろうと思ったんだ・・・」


「結香さんのコトが忘れられなかったんだな・・・」

だからって・・・

他の男性の子を妊娠した結香さんと結婚するなんて・・・

常識では考えられない。

ましてや、結香さんの最後まで看取り、自分の娘として和香ちゃんをしっかりと育てている。
兄貴の結香さんに対する愛情はホンモノなんだと感じた。

頭が下がる思いだ・・・


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