相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
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私は奏弥さんの同期の世良先生に相談した。

「マキらしいな…アイツ、偉そうにしている連中が大嫌いだから…」
「だからって…あからさまな態度は…子供みたいです」

「・・・何!?子供っぽいトコも含めて…遥さんは結婚したんじゃないのか?」
「それは…」

世良先生は大所帯の心臓血管外科医局の中では若いながら一目置かれる存在で、トップの阿波教授の信頼も厚かった。

「世渡り上手な世良先生…少しはアドバイスしてください…」

「アイツ…言っても訊かないよ…頑固だから…」

「クロお前…何、俺の奥さんと話してんだ??」

本館と食堂を結ぶ渡り廊下で話をしていると奏弥さんが割り込んで来た。

「お前のコトが心配だって…奥さん…俺に相談して来ただけだ」

「心配って…辻教授のコトか?」

「・・・だって・・・」

「・・・アイツは遥で人体実験するつもりなんだぞ。傷つくのは遥だろ!!俺は遥を傷つけたくないから…断った…それだけだ…何でそんなコト分からないんだ!!」

「おいおい!?マキ」

奏弥さんが初めて私に向かって怒った瞬間だった。

「いいか?二度とアイツの言うコトに耳を傾けるな…遥」

彼は鋭い目に私は口を噤んだ。

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