相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
汐留の分室
そして、由夢もまた…幸人さんが渡米した後、東亜を退職して横浜に行ってしまった。

由夢の退職は私の心にぽっかりと穴が開いた。

結婚して半年が過ぎ、産科は人手不足のまま、奏弥さんの負担が増していく。

「汐留に東亜の分室が出来る噂知ってるか?」

「なにそれ??」

私と奏弥さんは食堂の出入り口で会った救命救急センター長の高木隼也(タカギシュンヤ)先生と同じテーブルでランチを食べた。彼も東亜医科大出身。

そして、高木先生は『清友会総合病院』の院長令息。
高木先生の父親・高木隼介医師は神の手を持つと言われている日本でも有名は心臓外科医。
東亜は総合病院や個人病院のご子息や令嬢と言った医師が多く勤務し、此処で医師としてスキルを磨いていた。
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