相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
俺が目を覚まし、ソファからカラダを起こすと遥が立っていた。
互いに「おはよう」と挨拶を交わす。
俺は思い立ったように高木先生に電話を入れた。
「おはようございます…槇村です」
高木先生の背後から聞こえる音や声で既に起床し、ICUに居るコトが分かった。
室瀬さんのご主人の意識が回復したかの確認を取る。

でも、高木先生は自分が伝えるの一点張り。

それでも、俺は食い下がると高木先生の方が折れた。

電話を切ると自然とため息が漏れた。

遥にも自分の力を過信し過ぎと叱られてしまった。

ーーー遥は俺自身でも感じているコトを口にした。
やはり、俺のコトを誰よりも理解しているのは遥だと改めて思った。
だから、俺も遥のコトを誰よりも理解しないといけない。

彼女も自分の医局に戻り、それぞれの一日が又始まっていく。
俺には患者の死をいつまでも悼んでいる時間はなかった。



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